qad

テレビCM

 静止画の乱舞する昔のローカルCMをニコ動で立て続けに見ていたら、なんだか頭がトリップしてしまいました。あはは。

 考えてみれば、ネットの普及拡大で広告媒体としてのテレビの価値が下落したのって、テレビで出来ることのほとんどがネット上で出来るようになったというのが一番大きいんでしょうね。しかも広告主による情報のコントロールや随時アップデートが利くという点では、予め完成品として固定映像素材を納入しなければならず不特定多数への広告効果もよくわからないテレビより、メディアとしての使い勝手がいい(と考えられている)んでしょうし。
 静止画でもテレビCMに意義があると考えられた(今でもある程度はそう思われているでしょう)のは、誰もがアクセスするメディアとして普及しているために、動画フィルムほどの費用をかけなくてもそれなりに効果があると思われたからだろうと思います。
 そして、ネットが基本的に能動的な動作(それがただのクリックであろうと)によるアクセスを必要とする、それ故にアクセスする者の志向性によって効果が大きく左右されるメディアであることを考えれば、まったく予備知識の無い消費者に「まずは存在を知ってもらう」という情報の初期インストール(?)を行うための、全方位無指向性メディアとしてのテレビの価値は、現在でも必ずしも無くなったわけではないようにも思うのですが……ああ、それで「続きはWEBで」ってのが流行ったのか。