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ソユーズ

 ソユーズの宇宙服に日本人(東洋人)の顔が収まっているのを見ると、1990年にソユーズTM-11で宇宙に行った秋山豊寛氏を連想してしまいます。

「宇宙から見て、大都市の上にスモッグや雲そのものが黒っぽく見えるとか、ロス上空に厚い黒い雲がドロッと流れているとか、日によっては晴れてきれいに見えるときもあるけど、大都市上空はだいたい汚いとか、その点、カリブ海はきれいだなとか、そういう印象、批評的なものはわかります。しかし、問題はもっと深いところにある。地球が『病んでいる』って言ったって、人間でも、『病んでいる』っていうのは、病は気からも含めて、いろんな難しい病気ありますよね、ガンも含めて。これは、目には見えるかっていうと見えない。同様に、環境が破壊されているというのは、単純じゃない。昔みたいに、煙がぼうぼう出ているとか、排水がきたないとか、視覚的にすぐわかるものではない。現象的に見えるか見えないかで、判断できないことが、病の深刻さだと思う。テレビの時代になって、ますますそうなんだけれども、目に見えるものがないとあんまり納得しないという発想の中に、僕ら自身の『病』の深刻さを感じたほうがいいかもしれないですね」


88Interview/秋山豊寛